繊細だっていいじゃない。感覚とうまく付き合う方法。HSP(繊細さん)の話③

笑顔で駆け回るニット帽の犬のキャラクターと「繊細だっていいじゃない。感覚とうまく付き合う方法」のタイトルが描かれた、やさしい色合いのイラスト画像。 HSP
繊細な感覚とうまく付き合うコツ、あります🐾 「繊細だっていいじゃない。」 そんな想いを込めてお届けする今回の記事、ぜひ読んでみてください。

繊細だという自覚がある人も、ない人も、
「なんだか疲れやすいな」と感じたことはありませんか?

知らず知らずのうちに、周囲の音や空気、人の気配などに神経を配ってしまう――
そんな“繊細さん”ならではの特性が、日々の疲れに影響していることもあります。

たとえば、
家に帰ったとたん、どっと疲れが出る。
人と続けて会うと、なぜか心がぐったりする。
こんなふうに「気を配りすぎて疲れる」ことで悩んでいる方も少なくありません。

今回は、HSP(繊細さん)気質を持つ方に向けて、
日常生活で取り入れられる対策法をご紹介します。

私自身が実際に取り入れている工夫も交えて、
小さなヒントとして、みなさんの生活にお役立ていただけたら嬉しいです。

繊細であることを否定せず、
「自分らしさ」を大切にしながら、心地よく過ごすためのヒントをお届けします。


五感ごとの対策法


①聴覚 ― シーン別対策法

~音が気になるとき~
・イヤーマフを使う
・ノイズキャンセリングイヤホンを使う
・耳が隠れる帽子をかぶる

物理的に音を遮る工夫が効果的です。イヤーマフやノイズキャンセリングイヤホン、耳を覆う帽子などを使ってみましょう。

~外出時~
・ランチ時や週末を避ける
・静かな場所を選ぶ
・音が気になるときは、お手洗いなどへ行き、小さな休憩を挟むのも◎

人の声や車の排気音といった周囲の音が少ない場所を選びましょう。勉強や読書を家の外でしたいときは、人が多いカフェは避けて、図書館などを利用するのがおすすめです。

~入眠時~
・耳栓を使う
・タイマーをつけてヒーリングミュージックを流す
・自分の呼吸音に集中する


okochanの実践例
隣人の音や室外機の音が気になるとき ➤ 耳栓を使用
神経を鎮めたいとき ➤ ヒーリングミュージックを流す


音楽はタイマーを使うのがおすすめです。眠った後は音がない方が、よりリラックスできます。
ちなみに YouTube Premium を使えば、好きな音楽をタイマー設定で流すことも可能です。ホワイトノイズ、焚き火の音、チベットボウルなどがおすすめ。海や川の音など、自然音も心地いいですよ😊


②視覚 ― シーン別対策法

~画面を見るとき~
・ブルーライトカットの眼鏡やサングラスを使う
・画面の明るさを下げる
・携帯の液晶設定の夜間モードを使う

夜に明るい画面を見ると、眠りにくくなることがあります。明暗の調整はぜひ取り入れてみてください😊

~外出時~
・サングラスをかける
・色付きレンズの眼鏡を使う
・伊達メガネを利用する

視力が良い人は、あえて伊達メガネを使って視覚情報をカットするのも効果的。「見える範囲を絞る」という意識だけでも、視覚疲労がやわらぎます。

okochanの実践例
私は天気の良い日に外に出ると、太陽光が眩しくて目が痛くなります。そのため、度付きのカラーレンズを使っています。視力が良い方は、おしゃれなサングラスなどでOK!
光のまぶしさ軽減には、青色のレンズがおすすめです😊


~自宅~
・間接照明を利用する
・白色電球ではなく、オレンジ系の光にする
・部屋を片付ける
・目を温める

LEDや白色の光は、オレンジ系の光に比べて視覚的な刺激が強くなりがちです。特に夜は、間接照明を取り入れてみてください。

okochanの実践例
部屋に間接照明とルームライトをいくつか置いています。照明を落とすことで自律神経が整い、自然とリラックスしやすくなります。


なぜ部屋の片づけ?
「部屋に物が多い」というだけで、無意識のうちにストレスになります。視界に入るたび、「片付けなきゃ…」「また今度でいいか…」と考えてしまい、未完了タスクとして脳に残り続けるんです。

スマホで複数のアプリを開きっぱなしにしているような状態ですね。
脳がずっとマルチタスクを抱えている状態では、気づかぬうちに疲れてしまいます。
隠しても効果はないので、思い切って掃除や断捨離をおすすめします。


okochanの実践例
週に2~3回、寝る前に目を温めています。ホットタオルや蒸気アイマスク、小豆のアイマスクなど、なんでもOK!
私は小豆のアイマスクを愛用中。じわ~っと温めることで眼精疲労も取れ、リラックスもできて一石二鳥!ぜひ試してみてください😊


③触覚 ― シーン別対策法

~服選び~
・タグがないものを選ぶ
・ポリエステルなどにかぶれる人は、素材をしっかりチェック
・締め付けのない服を選ぶ
・インナーを取り入れる
・必ず試着する

綿のインナーを着て、外側の服との接触を減らすのもおすすめです。
また、素材に問題がなくても「着心地」が大事なので、試着はぜひしてみてください。

~人との距離の取り方~
・身体に触れる前に声をかけてもらうようお願いする
・パーソナルスペースを守る
・人の多い場所を避ける

美容室や整体、病院などでは接触を避けるのが難しい場合もあります。
「触れられるのが苦手です」とあらかじめ伝えるだけで、ぐっとラクになります。

~生活環境~
・快適な空間づくりを心がける
・リモートワークや少人数の職場を選ぶ
・郊外など静かな環境で暮らす
・温度調整をこまめに行う

HSPさんは触覚だけでなく「温度」にも敏感な傾向があります。
除湿器や加湿器、エアコンなどをうまく使って、心地よく過ごせる環境をつくりましょう。

okochanの実践例
夏は接触冷感の寝具、冬は湯たんぽを使っています。
エアコン代が気になるときもありますが、「健康のため」と思って、惜しまず使うようにしています。


💡特に睡眠時の温度はとても重要!
「一定の温度に保つ」=「睡眠の質を保つ」ことにつながります。
*ここに「睡眠環境」の記事リンクを入れるとより親切です。


④嗅覚 ― シーン別対策法

~外出時~
・マスクをつける
・お気に入りのアロマや香水を持ち歩く
・車通りの多い場所は避ける
・公共交通機関の混雑時間を避ける

マスクは防臭・抗菌機能のあるものがおすすめ。
苦手な匂いに気づいたら、無理せずその場を離れましょう。

okochanの実践例
私は匂いにはあまり敏感な方ではないのですが、気分を切り替えたいときは、ミントのインヘーラーを使います。鼻がスッキリして、読書前や集中したいときにおすすめです。


~自宅~
・自分が好きなアロマを焚く
・ディフューザーを使う
・脱臭機や空気清浄機を導入する
・食事はダイニングで食べる
・好きな柔軟剤を使う

アロマは効果より「自分が心地いいと感じる香り」が大切です。
空気清浄機が難しい場合は、置き型の消臭剤などでも代用可能です。

また、料理や食事の匂いが苦手な方は、自室ではなくダイニングで食べるのがおすすめ。
ワンルームで難しい場合は、こまめに換気したり、脱臭グッズを取り入れてみましょう。


⑤味覚 ― シーン別対策法

~外食時~
・事前にお店の雰囲気やメニューを調べる
・座席を予約しておく
・メニュー選びに時間がかかることを伝えておく
・持参できるものがあれば持っていく
・苦手なものはきちんと伝える

仕事関係や親戚との食事では、なかなか本音を言いにくいこともありますよね。
でも、前もってリサーチしたり、「苦手なものがある」と伝えるだけで、ぐっとラクになります。

席選びも大切です。端の席や換気の良い席を選ぶことで、匂いや音の刺激を避けやすくなります。
「苦手でもムリして食べる」のではなく、きちんと伝えることが何より大切です。

okochanの実践例
私は「ぐにぐにした食感」が苦手で、タコやイカ、ホルモンなどは食べません。
親しい友人はそれを知っているので、気を遣わずに食事を楽しめています。
初めての人と行く場合は、お店を決めるタイミングで「〇〇が苦手」と軽く伝えたり、流れの中で自然に伝えるようにしています。


~食事環境~
・強い香りのする場所は避ける
・食事に集中する
・ひとりで食べる時間を持つ

味覚が敏感なHSPさんは、嗅覚も鋭い場合が多いです。
芳香剤の近くや、香水がきつい場所などは避けて、料理そのものの香りを楽しめるような空間をつくりましょう。

食事中はスマホやテレビを見ながらではなく、食べることに集中するのも大切です。
また、人と食べるのも楽しいですが、気を遣わずに「ひとりでゆっくり食べる時間」も心の休息になります。


味覚HSPさんだからできること
シェフ・料理研究家・テイスター・パティシエ・食品開発・酒造など、味覚の鋭さを活かせる仕事はたくさんあります。
お菓子づくりや料理といった趣味の中でも、その資質が輝きます✨


まとめ

ここまで、HSPさんの“五感別”対策法をご紹介してきました。
「これならできそう」「私だけじゃなかったんだ」——そんな気づきがひとつでもあったら、とても嬉しいです。

HSPではない方にとっても、「繊細さんにしか見えない世界があるんだな」ということを、少し感じていただけたのではないでしょうか。

自分にない感覚というのは、想像しにくいもの。
たとえ思いやっても、実際に経験していないと、なかなか本当のところまでは届きません。
それはちょうど、他人の心の中を完全には理解できないのと、よく似ています。

次回は、HSPさんに多い「他人の感情をキャッチしてしまう」ことへの対処法をご紹介する予定です。
“気を配りすぎてしんどい”をやわらげるヒントになれば幸いです。

小さな工夫が、大きな変化を生むこともあります。
無理のないところから、できることを少しずつ。

では、また次の記事でお会いしましょう。

「わかる~!」と思ったら、お友達にもさりげなくシェアしてみてくださいね😊


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