はじめに
友達と遊んだあと、飲み会のあとなど、誰かと会ったあとにどっと疲れること、ありませんか?
予定が詰まってくると、なんだかそわそわして落ち着かない…。
午後からの予定なのに、朝からそのことばかり気になって、家のことが手につかない…。
それ、もしかしたら**「繊細さん(HSP)」のサイン**かもしれません🤔
私自身もこの「繊細さん」に当てはまるタイプで、人と続けて会うと、ぐったりしてしまうことがよくあります。
外出や予定が立て込むと、一人で過ごす“充電タイム”がどうしても必要になるんです。
さて、この「繊細さん(HSP)」に当てはまる人って、どのくらいいると思いますか?
実は、5人に1人が繊細さんであると言われています。
ちょっと専門的に:脳のしくみ
脳には「ミラーニューロン」という細胞があります。
この細胞は、まだ言葉を話せない赤ちゃんでも人の表情やしぐさをマネできるように働くものです。
▷ ミラーニューロンの主な機能:
- 他者の行動や意図を理解する
- 模倣や学習を促す
- 共感力や社会的コミュニケーションを支える
このミラーニューロンが、繊細さんでは特に活発であると考えられています。
そのため、他人の感情や場の空気に敏感に反応しやすく、刺激を受けすぎて疲れてしまいやすいのです。
HSPを知ろう
HSP(Highly Sensitive Person)とは、他人への共感力が高く、周囲の雰囲気を繊細に感じ取る気質を持った人のことです。
これは性格ではなく「気質」。
体質に近いものと考えてもらうと分かりやすいかもしれません。
HSPの人は、脳の“ミラーニューロン”が活発で、五感も鋭いとされています。
中でも、人によっては「音に敏感」「匂いが気になる」「肌ざわりが気になる」など、感じ方はさまざまです。
ちなみに私は、聴覚と触覚が特に鋭いタイプだと感じています。
そのため、眠るときに周囲が騒がしいと寝つけなかったり、
また、人の感情や場の空気を感じ取りすぎて、気づけば心がぐったりしていることもあります。
このようなHSPの気質を持っている人は、全体の15〜20%ほど。
決して少数派ではありません。
🔸 HSPの4つの特徴「DOES(ダズ)」
HSPの特性を表すキーワードとして、心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した**
「DOES(ダズ)」**というフレームがあります。
それぞれの頭文字は以下の特性を表しています:
- D:Depth of Processing(深く考える)
→ 物事をじっくりと考え、処理する力が強い - O:Overstimulation(刺激を受けやすい)
→ 五感や環境からの刺激で疲れやすい - E:Emotional Reactivity and Empathy(感情反応と共感力)
→ 他人の感情に敏感で、共感力が非常に高い - S:Sensitivity to Subtleties(些細なことへの気づき)
→ 微細な変化や空気感にすぐ気づく
このような特性によって、HSPの人は日常の中で“生きづらさ”を感じやすい一方で、細やかな気配りや感受性の豊かさといった大きな強みも持っています。
🔸 大切なのは「自覚」と「活かし方」
HSPは、生まれ持った“性質”であり、治すべきものではありません。
「自分はHSPかもしれない」と気づくことができれば、
その繊細さをネガティブに捉えるのではなく、強みに変えることもできます。
✅ まとめ
- HSPは**個人が生まれ持った「気質」**であり、性格や病気ではありません
- 感じ方や敏感さの強さには個人差があります
- 音・光・匂い・人の気配など、刺激に敏感で疲れやすい
- 無意識に周囲から情報を受け取りやすいため、自分でも気づかないうちに疲れてしまうことも
- しかしその特性は、共感力や気配りという形で“強み”にもなる
HSPの特徴【聴覚編】
HSPの人は、特に聴覚が鋭い傾向があります
音に敏感なタイプのHSPさんは、小さな音や話し声、雑音、環境音などに反応しやすいという特徴があります。
鋭い聴覚とは?
- 小さな音に敏感
他の人が気にならないような、時計の針の音や冷蔵庫・室外機の音などの環境音にも気づいてしまいがちです。
そのため、読書や勉強などは静かな環境でないと集中しにくいこともあります。

🐾 おこちゃんのつぶやき
私も音には敏感で、寝るときはできるだけ静かな環境を整えるようにしています。
- 雑音や大きな音が苦手
雑音が多いと集中できなかったり、突然の大きな音にビクッとして萎縮してしまうことも。
音の情報を無意識に拾ってしまうため、ストレス反応が出る場合もあります。 - 「聴力がいい」という意味ではない
HSPの聴覚の鋭さは、聴力検査で小さな音が聞こえる、ということではありません。
「感受性が高い」という意味で、音に対しての脳の反応が強いということです。
つまり、他の人よりも音から得る情報量が多く、深く受け取ってしまう傾向があるのです。
日常生活への影響は?
① 疲れやすさ
常に音に気を配っている状態なので、日常生活や仕事で消耗しやすい傾向があります。
② 生きづらさ
音に敏感なことを、周囲から「神経質」や「わがまま」と誤解されることも…。
また、「理解されにくいかも」と自分自身が悩むこともあります。
③ 他者の言葉に敏感
HSPの人は、言葉のトーンや微妙なニュアンスを感じ取るのが得意です。
その分、言葉にされていない気持ちまで感じ取って悩んでしまうことも。
たとえば、頼まれごとに対して必要以上に頑張ってしまったり、
声のトーンから相手のイライラを察知して萎縮してしまう…なんてこともあります。

🐾 おこちゃんのつぶやき
私も、人の“声”からその人の感情の変化を敏感に感じ取ることがあります。
昔は「この人、イライラしてるな」「興味がないんだろうな」と感じると、会話を続けるのがおっくうになってしまう時期もありました。
✅ まとめ
- HSPの人は、音に対しての感受性が非常に高い
- 環境音(時計・冷蔵庫・空調)にも反応しやすい
- 人の声や話し方から、感情の変化を敏感に察知
- 言葉や音楽の微妙なニュアンスにも気づきやすい
- だからこそ、音から多くの情報を受け取り、疲れやすいことがある
HSPの特徴【視覚編】
まぶしい光や、視覚情報が多い場所に疲れる…
視覚が敏感なタイプのHSPさんは、強い光で目がくらんだり、
散らかった部屋を見ただけで頭が重くなったりといった、
HSPではない人にはなかなか共感されにくい感覚を持っています。
これは、視覚から受け取る情報の量が、一般の人より多いためだと考えられています。
HSPの視覚的特徴
- 強い光や鮮やかな色に敏感
日光・蛍光灯・LED照明・スマホの画面など、強い光や色彩の刺激に敏感です。
その影響で、まぶしさを感じたり、目が疲れたり、時に痛みを感じることもあります。 - 視覚情報の多さによる疲労
カラフルな場所、人混み、点滅する照明、ディスプレイの多い空間などでは、脳が情報処理に追いつかず、ぐったりしてしまうことがあります。
ひどい場合には体調不良やパニックのような反応を引き起こすことも。 - 環境の変化や人のちょっとした表情にも気づく
物の配置のズレや、人の目線・表情の変化など、些細な変化に敏感に反応します。
無意識にたくさんの情報を受け取っているため、「特に何もしていないのに疲れている…」という状態になることもあります。
日常生活への影響
① ストレスや疲労感
強い光や雑然とした空間にいると、目から入る刺激だけでぐったりしてしまうことがあります。
意識していなくても、視覚的な刺激に身体が反応してしまうのです。
② 集中力の低下
無意識に視覚情報を拾いすぎてしまい、集中したいときに気が散りやすいということも。
たとえば、静かなカフェでも、壁のポスターや照明が気になって落ち着かない…そんな経験があるかもしれません。
✅ まとめ
- HSPさんは、目からの情報に対する感受性がとても高い
- 光や色、空間のごちゃごちゃ感など、刺激が多いとストレスや疲労を感じやすい
- 視覚情報の処理はコントロールできるものではなく、無意識に疲れてしまうことも多い
- でもその繊細さゆえに、細かい変化に気づけるという大きな強みもあります

📝 okchanのちょこっとアドバイス:
「視覚過敏っぽいかも」と感じる人は、サングラス・間接照明・淡い色使いの空間などで、自分をやさしく守る工夫もおすすめです◎
次回予告
繊細さんのほかの感覚の特徴については、次回の記事で詳しくご紹介します。
触覚・嗅覚・味覚の敏感さについて、分かりやすく解説しますのでお楽しみに!
実は、**自分では気づかずに「HSP」だった!**という人はたくさんいます。
疲れやすさや、ささやかな変化への気づき――
それは「感じやすい」という、繊細さんならではの魅力でもあるんです。
その繊細さと上手に付き合っていくことができれば、
これまで感じていた「生きづらさ」も、きっと少しずつやわらいでいくはず。
皆様、次回の記事でお会いしましょう🌿ではまた!
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